マーケティングというと新規開拓が思い浮かびますが、実は既存顧客に重きを置くリテンションマーケティングはもっと大事です。営業は常に新しいお客を探す必要がありますが、特にコロナが流行してから顔を合わせての営業が難しくなりました。そのような中で安定した業績を上げるためには、既存顧客に注意を向けることが大切なのです。
しかも新規と既存で費やすコストもだいぶ違いますが、比率で5:1と言われています。ですから、既存顧客に向けてのアプローチを高めて、満足度を上げることにより定着させるというのは理にかなっているのです。今はデジタル化の時代ですから、きちんとデータ化することで効率アップすることが可能になります。デジタルマーケティングが大事なのはいうまでもありませんが、ポイントとなるのは数字を分析する能力です。お客の満足度を上げるためにカスタマイズしてオーダーメイド化することで、満足度がかなり変わってきます。
具体的に考えてみたいですが、クライアントから注文を受けた商品を中国で生産して、クライアントに納品している会社を参考例として紹介したいと思います。新規開拓でクライアントを見つけるのは非常に難しいですが、商品を満足してもらえれば二回目以降はハードルが下がります。しかし、問題は他の会社に取られたり、納品した商品があまり売れなかったり、仕上がりに満足しなかった場合です。その会社では、細かくデータを保存することにより改善や提案に活用しています。
しばらく注文がなくても電話したり、メールしたりしていつでも注文を受けることができることをアピールしています。理想的なアプローチ方法は相手が何を望んでいるかを考えて、合わせることです。セミナーのように面と向かって話を聞くのが好きな人もいれば、電話やメールで済む人もいます。それで正しい方法というのはありませんので、臨機応変に考えることが大事です。
その会社もリテンションマーケティングを取り入れることにより成功率を上げることができ、経営が安定してきました。特にコロナや金融危機など大きな問題が生じた時、経営の舵取りが難しくなりますが、既存顧客が安定しているならそれほど大きな問題になりません。まとめてみますと難しい時ほど既存顧客を大事にすることと、休眠顧客や離反顧客を再度呼び戻すことによりより一層経営を健全化することができます。そのためにはデータの保存と分析が大事であるということです。